秋から冬にかけては低地性だとほぼ全種、関東以南での中高地性と高地性は原種なら室内に取り込んでいればほとんどいらない、交配種も丈夫なものなら同様といった感じです。
地域や住居の形態によってはこの冬場の最低気温は変わってくるので植物の状態との相談になってくるでしょう。
基本は使ったとしても夜中の使用になってくるので最低気温を割らないようにする位で十分です。
目安としては
低地性(交配種含む)15℃
中高地性(交配種含む)13℃
高地性(原種)10℃
交配種(高地性)5℃
位に考えておいた方が良いです。
エアコン
エアコンの暖房機能を使って栽培空間(部屋)ごと温める方法。
電気代も高いですし湿度も大きく奪われます。
また温度の偏差も出来る為、栽培容器内が暖まっていなかったり極端に熱くなる危険がある事を留意しましょう。
灯油ヒーター
電気代はそこまでかかりませんが灯油代と給油等の手間がかかります。
床面に設置する為これも温度偏差が生まれやすく湿度も奪われます。
温室用の防湿型の機種等もありますがネペンの栽培環境だと多分壊れるか寿命が短くなる可能性が高いように思われます。
二酸化炭素の上昇もありますが夜間の使用が主になるでしょうから植物にも効果はありません。ある程度の換気をしないといけないでしょう。
オイルヒーター
電気代は一番かかります。
ゆっくりと暖まるのと熱による自然な対流で空間を温めるので上記2つと比較すると植物には向いているでしょうが、かかるコストは高いです。
金銭に余裕があって栽培環境が一部屋丸ごとのような人には向いていそうです。
園芸用ではないので本体そのものの防水防湿機能は無いです。
水がかかる場所に直接置くのではなくワーディアンやケースを並べている室内を暖める場合には使えるのではないでしょうか。
これとほぼ同じ原理の温湯を放熱管の中で循環させる方法は植物園や施設園芸にも良く使われています。
こちらの方は個人の規模ではほぼ不可能なのであまり書きませんが、本来ならばこれが一番良い方法と言えるでしょう。
温室用電気ヒーター
ここからは植物を育てる容器内のみを温める方法になります。
ゆっくりと暖まりますが放熱部分がかなりの熱を持つので近くに苗を置くことは出来ません。
温度偏差による対流によって容器内を温めますので場所によってかなり温度差が出来ます。
湿度も奪われます。
また、湿度が高い環境での動作が保障されていないので漏電等に注意が必要です。
湿度も奪われます。
また、湿度が高い環境での動作が保障されていないので漏電等に注意が必要です。
W数的にそこまで大きな容器を温める事は出来ません。
小さめのワーディアンまでが限界です。
容器に光が入らない方向の側面や底面を断熱材で囲ったりすると効果的です。
園芸用電気温風機
1000W以上と大きめの容器でも使用可能なヒーターです。
サーキュレーター内臓で容器内の温度偏差を減らす循環扇の効果もあります。
電気代がかなりかかる事と湿度がかなり奪われる、湿度の高い環境では漏電の危険がある為使用できません。
高価でもあるのでそこまでおススメはしません。
電熱線
地面に埋めて地中を温める用途で使われますが温室等で使える空中用の物もあります。
じっくり暖まるタイプで湿度はほとんど奪われません。
防水被覆が施されている為、水が直接かかっても問題ありません。
鉢底や空中を温める事も出来ます。
ケーブルを張る必要があるので設置は少し大変です。
水槽用ヒーター
水を張った容器等にヒーターを入れて温める方法です。
空気中に直接置くと火事の原因になるので注意です。
今までの加温方法と違い加湿の効果があります。
容器の水は蒸発していきますので定期的に入れる必要がある事や、
蒸発した水分が容器の天井等に結露してそれが滴ってくる可能性があるので
ある程度の対策が必要です。
特に滴る冷たい水滴が当たるとダメージが入り最悪枯れる種類が多いです。
低地性、高地性にも有効ですが用土が水分を持ちやすく特に用土が乾きにくくなるので低地性の管理には注意が必要です。
価格も安く乾燥もしない、導入しやすい方法ですので水を入れることを忘れなければ
やりやすい方法です。
最後に
後半の温室用や水槽用のヒーターは別途サーモスタットの使用が不可欠です。
園芸用やアクアリウム用のものがあるので用途に合わせて使いましょう。
容器には断熱材の使用も非常に有効です。
側面を囲うだけで電気代の節約はもちろん温度の変化を防ぐことが出来るので植物の成長にも繋がります。
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